張ったばかりの塩ビタイルが浮く、長尺シートの継ぎ目が開く、表面に下地の凹凸が浮き出る——こうした不具合の多くは、仕上げ材や接着剤ではなく下地の平滑度と含水率の不足が原因です。この記事では、床仕上げ材の下地基準と、基準を満たすための対策を解説します。
薄物仕上げは下地を「そのまま写す」
塩ビタイル(Pタイル・フロアタイル)や長尺シートの厚さは2〜3mm程度しかありません。下地に数mmの段差やうねりがあれば、表面にそのまま現れます。窓からの斜光や店舗の照明が当たると、わずかなうねりでもはっきり見えてしまい、クレームの原因になります。
メーカーが求める2つの下地基準
1. 平滑度(平坦性)
多くの仕上げ材メーカーは「2mの範囲で凹凸数mm以内」といった平坦性を下地条件としています。コンクリート直押えやモルタル金鏝仕上げのままでは、この基準を満たせないことが珍しくありません。
2. 含水率
下地に水分が残ったまま張ると、接着剤の硬化不良や膨れ・剥がれが起きます。打設後のコンクリートやセルフレベリング材は、規定の乾燥期間を確保し、含水率を確認してから仕上げに入るのが原則です。工期短縮を優先して乾燥を待たずに張るのは、典型的な失敗パターンです。
接着剤残り・脆弱層も見逃せない
改修工事では、既存仕上げ材を剥がした後の接着剤残りや、表面の脆弱な層(レイタンス)が接着不良の原因になります。研磨・ケレンで除去し、必要に応じてプライマー処理を行ってから下地調整に入ります。ここを省くと、どんなに良い材料を使っても密着しません。
基準を満たすための下地調整
- 広範囲の不陸: セルフレベリングで面全体を平滑化するのが確実です。標準厚15mm前後で、流し込みは1日、軽歩行は翌日が目安です。
- 局所の凹み・段差: カチオン系補修材やモルタルでの部分調整。
- 大きなレベル差: 土間コンクリートの増し打ちやかさ上げと、セルフレベリングの組み合わせ。土間コンクリート工事の解説も参考にしてください。
下地調整の工法選定や費用感はセルフレベリング工事の徹底解説ページで詳しく説明しています。
発注時のチェックポイント
仕上げ材の施工会社と下地の施工会社が別だと、不具合が出たときに責任の所在が曖昧になりがちです。発注前に「使用する仕上げ材の下地基準は何か」「下地は誰がどう確認するのか」「含水率は測定するのか」を確認しておくと、手戻りをほぼ防げます。
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合同会社iCraftは、既存床の撤去・下地補修からセルフレベリングまで一括で対応し、仕上げ材メーカーの下地基準に合わせた床づくりを行います。東京・埼玉・千葉・神奈川、数㎡の部分補修から対応。現地調査・お見積りは無料です。
