駐車場やスロープの表面にある、細かい筋状の模様。あれは「刷毛引き(はけびき)仕上げ」です。硬化前のコンクリートやモルタルの表面を刷毛で撫でて、細かい凹凸を付ける仕上げで、目的はただひとつ、滑り止めです。
金鏝仕上げとの使い分け
ツルツルに締める金鏝仕上げは、掃除がしやすく美しい反面、濡れると滑ります。屋外で雨に濡れる床、勾配のある床では、刷毛引きの凹凸が効きます。
- 金鏝: 屋内の床、倉庫・店舗、後から仕上げ材がのる下地
- 刷毛引き: 駐車場・車路・スロープ・屋外通路・犬走り、水を流す土間
同じ現場でも「平場は金鏝、スロープだけ刷毛引き」のような使い分けが定石です。
施工のポイント: タイミングと均一さ
刷毛引きは、金鏝で一度押さえた面に、硬化のタイミングを見て刷毛を通します。早すぎると目が潰れて骨材が出てしまい、遅すぎると刷毛目が付きません。刷毛目の深さと方向を揃えるのが職人の腕で、通行方向に対して直角に引くのが滑り止めとしての基本です。水の流れ方向との兼ね合いも考慮します。
刷毛引きの弱点も知っておく
- 汚れが溜まりやすい: 凹凸の分、泥やコケが付きやすい。高圧洗浄で清掃可能
- タイヤ痕が残りやすい: 駐車場では宿命。気になる場合は骨材露出系の仕上げも選択肢
- 平滑下地には使えない: 上に塗床やシートを張る床には不向き
ほかの滑り止め仕上げ
より強い滑り止めが必要な急スロープには「ほうき目」や「スタンプ状の刻み」、意匠性を求めるなら洗い出し仕上げなど、選択肢は複数あります。用途・勾配・見た目のバランスで選びます。
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