土間コンクリートのひび割れは「出さない」のではなく「出る場所を決める」のがプロの考え方です。その手段が目地です。この記事では、誘発目地と伸縮目地の違い、入れる位置と間隔の目安を解説します。
なぜ目地でひび割れを制御できるのか
コンクリートは乾燥すると必ず収縮します。収縮を拘束されると引張り力が生まれ、いちばん弱いところにひびが入ります。そこで、あらかじめ断面を弱くした線(誘発目地)をつくっておけば、ひび割れはそこに集中します。目地の中で割れる分には、構造にも見た目にも実害がありません。目地計画のない打設は、割れる場所を運任せにしているのと同じです。
誘発目地: 収縮ひび割れを集める
間隔の目安は4〜5m四方、区画の縦横比は1:1.5以内に収めるのが基本です。柱まわり・入隅・開口部の角は応力が集中してひびが出やすいため、目地を絡めて計画します。つくり方は、打設時に目地棒を入れる方法と、硬化後にカッターで切る「カッター目地」があります。カッター目地は打設翌日〜数日以内、収縮が本格化する前に、厚さの1/4〜1/3程度の深さで切るのがポイントです。
伸縮目地: 温度伸縮と縁切り
温度変化による伸び縮みを吸収する目地で、目地材(エラスタイトなど)を挟んで完全に縁を切ります。既存の建物・基礎・マンホールなど動きの違う構造物との取り合いや、長大な土間の途中に設けます。屋外の駐車場土間では特に重要です。
目地を嫌がるべきではない理由
「目地が多いと見た目が悪い」と減らしたくなりますが、目地を省いた結果の不規則なひび割れのほうがはるかに目立ち、補修も困難です。見た目を重視する床では、目地の割付をデザインとして整える、目地材の色を合わせるといった方法で両立できます。ひび割れが出てしまった後の対処はひび割れの補修判断の解説をご覧ください。
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