屋上防水をやり替えたのに雨漏りが止まらない——そんなとき、真っ先に疑うべきなのが笠木(かさぎ)とパラペットです。屋上の外周に立ち上がった低い壁(パラペット)と、その頂部を覆う金物(笠木)は、平場の防水より見落とされやすい雨水の浸入口です。
なぜ笠木から水が入るのか
笠木は壁の頂部という「水が最初に当たる場所」にあり、しかも構造上の弱点を複数抱えています。
- ジョイント(継ぎ目): 金物同士の接続部のシーリングが切れると、そこから直接壁内へ
- 固定ビス・アンカー: 貫通部はすべて浸入リスク。パッキンの劣化で水みちになる
- 天端の勾配不足: 笠木の下の躯体天端が水平だと、入った水が滞留して内側へ回る
入った水はパラペット内部を伝って下り、最上階の天井や外壁のシミとして離れた場所に現れるため、原因特定が難しいのです。
パラペット本体の劣化
パラペットは屋上側・外壁側・天端の三面が風雨と日射にさらされ、建物で最も過酷な部位のひとつです。ひび割れ、防水立上り端末の口開き、シーリングの劣化が重なりやすく、屋上防水改修の際は平場だけでなくパラペット廻り一式(立上り・天端・笠木・シーリング)をセットで診るのが原則です。
調査と改修の考え方
散水調査で笠木ジョイント・ビス・天端と順に水をかけ、浸入口を特定します(雨漏り切り分けの解説)。改修は、シーリング打替え・笠木の脱着や交換・天端の防水処理・立上り防水の張り増しなど、原因に応じた組み合わせです。「平場の防水だけやり替えて安心していた」が最も多い後悔パターンです。
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